育て方の概要
エンドウを栽培する上で大事なのは、種をまく時期です。
種をまく時期が早すぎて、苗が育ち過ぎると、厳寒期に寒害を受けやすくなります。
(草丈が10cmほどで越冬できるよう種まきの時期を選びます)
うまく越冬できれば、後は難しくありません。
痩せた土地でも良く育ちます。
施肥は必要ありません。
肥料分が多い土壌では、枝葉が育ちすぎて、実がつきにくくなります。
また、虫害や連作障害の原因になります。
蒔き時 10月下旬~11月上旬(露地直播) 2月~3月(まき直し)
収穫期 5月~6月
<直まき>
まき床の草を刈ります。
40~60cm間隔で、1カ所に3~6粒を蒔きます。
深さは、豆の大きさの3倍くらいにします。(人差し指の第一関節を目安に)
土をかけたら、掌でしっかりと押さえます。(鎮圧)
1週間~10日で発芽します。間引きは行いません。
乾燥しないように刈った草を薄く敷いておきます。
(厳寒時の防寒対策としても有効)
寒害を受けた際は、早春に蒔き直しをします。
春まきの場合は下部で枝別れしないので、株間を狭くします。
<誘 引>
伸び始める前に、1.5~2mの支柱を立てて、麻紐かネットを張っておきます。
暖かくなってくると生育が旺盛になります。
伸びてきたツルは、誘引してネットに這わせます。
草丈の大きくならない品種(ロイヤルスノーなど)は、支柱なしでも大丈夫です。
<収 穫>
莢エンドウは、サヤが柔らかいうちに収穫します。
実エンドウは、サヤの中の豆が丸々としてきたら収穫します。
採種の仕方
<選 抜>
母本には、実付きのいい茎葉のがっしりとした生育の旺盛な株を選びます。
サヤが黄褐色になって乾いたものを種として収穫します。
虫食いの無いきれいなサヤを選びます。
豆は、色ツヤの良い、ふっくらとしたものを選別して保存します。
<保 存>
収穫したら天日に1日ほど当ててから数日間陰干しにします。
サヤから取り出した豆は、乾燥剤と一緒にビンなどに入れて、冷蔵庫で保存します。
最初の2日間、冷凍庫に入れるとマメゾウムシなどの卵を死滅させることができます。
その際、乾燥が不十分だと、豆内の水分が凍って豆自体を痛めてしまいます。
※ 雨に注意
サヤが雨に濡れると、サヤの中で豆が発芽する場合があります。
(サヤが黄変し、しぼみ始めた時点で、豆は発芽力を持ちます)
雨が心配な場合は、早めに(乾く前に)収穫したほうが良いかもしれません。
その場合は、収穫してから、サヤのままで十分に追熟(乾燥)させてください。